アメリカ合衆国の大国化とZ世代

カナダ、ニュー・ファウンドランドにあるジョン・カボット（John Cabot：1450年頃-1498）の像。イタリア・ジェノヴァ生まれの探検家・航海者。北アメリカ大陸の発見者として知られる。

1620年にピルグリム・ファーザー（英国のピューリタン、はじめの入植者）を乗せてコッド岬へ到着したメイフラワー号。コッド岬(現在のマサチューセッツ)は初期の探検家達の目印だった。

ピルグリム・ファーザーがメイフラワー号に乗って上陸してくる様子を描いたもの。ピルグリム・ファーザーとは、イングランド王ジェームズ1世による弾圧を恐れてメイフラワー号に乗りアメリカに渡った英国のピューリタン（清教徒）たちである。

プリマスの有名な岩。1620年、メイフラワー号でやってきた入植者が上陸用のボートに乗って、上陸する際に最初に踏んだ岩。マサチューセッツ州ボストンの中心地から、南東方向に直線距離で56kmの公園内にある。

ピルグリム・ファーザーの挿絵。ピューリタンが1620年にニューイングランド（入植地）へ到着した様子。

1621年のサンクスギビングを祝う入植者たちの様子を描いた絵画。1988年制作。このサンクスギビングの宴には53人の入植者と90人のインディアンが参加したとされるが、この絵には史実上の間違いがあるとされている。

ジョン・ポリーによる、プリマスでの初期の入植地を描いたイラスト。ニューイングランドの他の場所やバミューダでの英国植民地もこのようなあり方だった。

アメリカ大陸における最初の英国植民地を築いた軍人ウォルター・ローリー（Walter Raleigh：1554-1618）とインディアン。ローリーは北アメリカ・バージニアへ植民計画を試み、失敗に終わったものの、後に続く開拓の道を開いた。

1621年。入植者と和平契約を交わすワンパノアグ族（Wampanoag）の酋長・マサソイト（Massasoit）とその部下たち。マサチューセッツにて。

教会へ向かうプリマスの入植者たちのポストカード（1898-1931年）。「プリマス」という地名は、ヴァージニア植民地開拓の指導者ジョン・スミスによって命名された。

1622年。ジェームスタウンにおける入植者の大規模な殺戮。入植者によって武力で土地を追われたアメリカインディアンのポウハタン族（Powhatan）による奇襲攻撃はジェームスタウン周辺の入植者たちに大きな被害を与え、同時にヨーロッパ人に「インディアンは野蛮」というイメージを植え付けた。

1655年のニューアムステルダム（現在のニューヨーク）の地図。この地は、1609年にアジアに通じる北西航路を発見するためオランダ東インド会社に雇われた英国人ヘンリー・ハドソンが発見した。この地はビーバーなどの毛皮が取れた。

西部開拓の読み物から。入植者を襲うインディアン。白人の女性が銃を持って応戦している。原住民インディアンと白人入植者の間の紛争は、入植者の人口が増えインディアンの人口を上回るまで続いた。

1639年のハドソン川の地図。川の名前は探検家ヘンリー・ハドソン（Henry Hudson）に由来し、ニューヨーク州を流れ、マンハッタンから大西洋に注ぐ。なお、イースト川（East River）は、川ではなく海峡。

ウィリアム・A・クラフトによる、17世紀ごろにジェームスタウン（最初に成功したイギリスの植民地村）に住んでいた入植者の妻たちの様子。

ジェームスタウンに住むイギリス人入植者と結婚し、キリスト教信者となったポカホンタス。ヴァージニアに住むポウハタン族 のチーフの娘であった。英名「レベッカ・ロルフ」。入植者とインディアンの平和の承知となったポカホンタスだったが、イギリス人と結婚後病気になり23歳前後で死去した。

ジョン・スミスをインディアンたちの処刑から助けようとするポカホンタス。スミスは植民地の指導者としてジェームスタウンに送られた探検家であった。現在、ポカホンタスにまつわる美談はスミスによる「作り話」だとされている。

1660年。冒険家ジョン・スコットによるニューイングランドのパスカット川周辺の地図。

1620年ごろ、英語で話しかけ入植者を驚かせたアベナキ族の酋長サモセット。サモセットは別の入植地でイギリス人と接触したことがあった。

1612年にロンドンで発行された書籍。「ヴァージニアでの新生活」。

1666年にロンドンで発行された、植民地アメリカ・カロライナ州について書かれた本。

1673年のニュー・アムステルダム（後のニューヨーク市となる）の街並み。当時は運河がはりめぐらされた土地であり、また侵入者に備えて防壁が随所に築かれた(ウォール街)。

1631年。ニューアムステルダム（現在のニューヨーク）にて、インディアンと少量の服を交換するオランダ系植民者。

1883年の雑誌「ライフ」の表紙。アメリカ大陸に到着するメイフラワー号が描かれている。船の寸法の詳細は不明だが、重量は180トンほどだったといわれている。

1831年。チェロキー族が発行した、インディアン居留地への強制移動に対する抗議。チェロキーはほかの部族と5大部族連合を結成し、白人の文明を受け入れ、白人社会の仕組み等を採り入れ、「文明化五部族」と呼ばれた。

1831年。ジョージア州からインディアンを強制移動することへの同意書。

1848年、ゴールドラッシュの到来。アラスカで金の採掘を行う男たち。流れ者にも大きなチャンスが広がっていた。

1849年。砂金を探す男。カリフォルニアにて。アメリカではノースカロライナ州カバラス郡にある後のリード金鉱で金が見つかったのがゴールドラッシュの始まりだといわれている。その後にジョージア州、カリフォルニアでもゴールドラッシュは続いた。

1866年。水力採掘.。金鉱へ高圧の水をかけて採掘する男たち。カリフォルニア州。1848年の金発見の報せはたちまち広がり、アメリカの全国や海外からおよそ30万人もの男、女、子供がカリフォルニアに集まることとなった。

1889年。サウス・ダコタのロッカーヴィルで、金を取る作業をしている男たち。1876年にここで金が見つかり、一躍有名となった。しかしインディアンの居住地でもあり、ゴールドラッシュ期にはインディアンと白人との激しい抗争が繰り返された。

1897年。シアトルの港。金の採掘で一攫千金を狙う男たちをユーコン（カナダ）にあるクロンダイク・ゴールドラッシュへと運んでいた。一攫千金を目指し多くの人が訪れたが、厳しい気候や地形の険しさのため到達出来たのは3万人から4万人、その中で幸運にも金を採掘出来たのは約4,000人と言われる。

1898年。ゴールドラッシュの到来で、チルクート・トレイルの峠道を歩く採掘者たち。現在このチルクート・トレイルはバックパック・アドベンチャーの目的地として人気を博している。

カリフォルニア州で金の採掘を行う男。自分の手でゴールド（夢）をつかむフロンティア・スピリットがここに現れている。

1872年。石油を掘削する様子。ペンシルバニアの石油販売会社。

1880年。オレゴン・クロス郡の貨物列車。

1881年。綿梱包プレス機械のイラスト。アメリカの南西部には綿花プランテーションが広がり、黒人奴隷の労働力が不可欠だった。また、生産された綿花はイギリスなどに輸出された。

1886年のノースカロライナ。トレント川沿いの入植地。鉄道のレールが描かれているが、アメリカ大陸における鉄道網の拡大は大きな役割を担っていた。

1889年。アメリカの発明家・起業家トーマス・アルバ・エジソン。傑出した発明家として知られ、生涯におよそ1,300もの発明と技術革新を行った人物である。電気の利用はアメリカ人の生活に多大なる影響を与えた。

1893年。カリフォルニア北部で木材を運ぶ鉄道と労働者。鉄道の発展はアメリカに産業革命をもたらした。

プランテーションのオーナーへ準備した夕食を運ぶ奴隷の様子。プランテーション（単一作物の大規模農園）の労働力としてアフリカ大陸から多くの黒人奴隷が連れてこられ、南北アメリカで使役されていた。

1865年。サトウキビの処理を行う黒人奴隷の様子。黒人奴隷はプランテーションで夜明け前から日没まで働き、収穫の繁忙期には1日18時間も休みなしにサトウキビを刈り続ける生活だったという。そのため平均寿命も短かった。

1863年にリンカーンが奴隷解放宣言を行ったが、北部の自由州と南部の自由州などは除外されていた。ジョージア州・サバンナのコットン畑にて。奴隷家族。

1865年ヴァージニア州・アレキサンドリアにあった奴隷販売・取扱所。大西洋奴隷貿易という制度により、アフリカから奴隷をつれてきて使役していた。

奴隷解放の父と呼ばれるエイブラハム・リンカーン。弁護士、イリノイ州議員、下院議員を経て、第16代アメリカ合衆国大統領に就任した。憲法を改正して奴隷制廃止を明文化した。1865年にワシントンD.C.で観劇中に暗殺された。

1865年エイブラハム・リンカーン暗殺の一幕。この前年にも別荘からホワイトハウスへの馬での出勤途上、暗殺されかけている。劇場では、北軍のメリーランド州出身の俳優ジョン・ウィルクス・ブースに至近距離で後頭部を撃たれた。

リンカーン暗殺のためジョン・ウィルクス・ブースにより用いられた44口径。ブースは暗殺時、「専制者は常にこのように」または「南部は復讐される!」と叫んだといわれている。

モホーク族またはオノンダガ族のイロコイ族の女の子。1904年作。

片手に入植者の頭皮を、片手にトマホークを持つインディアン。一部のインディアン部族の戦士は勇敢なことで有名で、特にイロコイ族の戦士は白人植民者の頭皮を剥ぐことで知られる。

モードック戦争。1872年から1873年にかけて、オレゴン州とカリフォルニア州のモードック族がアメリカ陸軍と生活圏をめぐり紛争が起こった。

1860年に居場所を失ったインディアンによる蜂起が起こり、インディアンの掃討作戦が行われた。スー族のタタンカ・イヨタケまたはタタンカ・ヨタンカ（別名座れる雄牛）。1883年以降、彼は保留地に収容されそこで暮らした。

1871年。民俗学者ホラティオ・ヘイルにワムパム・ベルトの説明をするイロコイ族のチーフ。カナダ・オンタリオにて。イロコイ族はこのベルトにビーズで重要な出来事を記録する。

クレイジー・ホースの写真。インディアン部族のラコタ・スー族の一支族、オグララ族に属するパヤブヤ族の戦士。1877年にアメリカの政府管理官へ強制的に連行された際抵抗し、白人兵に抑え込まれ、刺殺された。

1886年。アメリカ陸軍により捕らえられた後のジェロニモとアパッチ族の祈祷師たち。ジェロニモはメキシコ軍に家族が殺されたのをきっかけに、対白人の戦争に身を投じた。

1886年。ジェロニモと話し合う陸軍士官ジョージ・クルック。クルックは1876年から1877年にかけての大スー族戦争でスー族と戦ったアメリカ陸軍の軍人。

アパッチ族の戦士・ジェロニモ。1886年に投降したが、その後万国博覧会で人間動物園で展示されるなどした。生まれ故郷のメキシコ境界に戻ることなく、オクラホマのシル砦でその一生を閉じた。

チェロキー（山に住むものを意味する）族の列に割りいる入植者。1893年。オクラホマにて。オクラホマにはインディアンの居住地があったが、1889年にアメリカ政府が入植者へオクラホマへの入植を許可した。

1905年に撮影されたジェロニモ。この4年後にジェロニモは死去した。

フランス系入植者ジャン・ニコレットがグリーン湾(ウィスコンシン州)へ到着し最初の入植から300年が経つことを記念する切手。1934年。

1848年ごろ、金が発見された米国カリフォルニア州に金脈を探し当てて一攫千金を狙う採掘者が殺到するゴールドラッシュ（gold rush）が起きた。リーヴァイ・ストラウス（Levi Strauss：1829-1902）のジーンズを履いたカリフォルニアの鉱山労働者。現在のデニムファッションの原点。ゴールドラッシュは世界のマネーサプライを急増させた。

1910年ごろのハリウッドのホテル群。舗装され、こぎれいな見た目である。

1910年生まれのアメリカ人女優・ジョーン・ベネット。1910年のトーキー映画公開後、1930年～40年代はハリウッド映画黄金期と呼ばれる。

コーニーアイランドの観覧車。映っている木製ジェットコースターのサイクロンとパラシュート・ジャンプは、ニューヨーク市の歴史的建造物として登録されている。

1910年ごろのコーニーアイランド。1904年から1911年まで存在したアミューズメントパーク・ドリームランドの様子。

1918年。コメディ映画「担え銃」のチャーリー・チャップリン。この映画は1918年公開のサイレント映画で、当時アメリカが対戦に参戦していた1917年から様々な世論や批判があった。

1920年ごろ。イタリア系ハリウッド俳優のアルフレッド・ヴァレンティーノ。サイレント映画時代のハリウッドで活躍した。

1932年。俳優ケーリー・グラントとヴァージニア・チェリル。グラントはアルフレッド・ヒッチコックのお気に入りで、『北北西に進路を取れ』などのヒッチコック作品4本に出演している。

1939年公開ハリウッド映画「風とともに去りぬ」。日本で公開されるのはもっと後の第二次世界大戦後となる。奴隷制が残る1860年代のアメリカ南部を舞台にした、スカーレット・オハラの半生を描いた作品。

ヒッチコックは1940年にアメリカで初めて作品を制作した。イギリス生まれだが、1956年にアメリカの市民権を取得した。

1921年に撮影されたベーブ・ルース。ボルチモア出身。本名はジョージ・ハーマン・ルース・ジュニアだが、その童顔からBabeの愛称で知られた。

1925年ごろのベーブ・ルース。1936年に現役を引退した。

アメリカでは女性参政権実現の運動は1860年代に始まった。1910年のワシントン州に始まり、各州での実現は広まった。画像は1912年5月のNYでのパレードの様子。

1917年。ニューヨークでの女性参政権を後押しするためのポスター。地図上で黒い州はまだ女性に参政権が与えられていない州。

NYで女性への参政権を訴える女性たちの様子。

1917年ごろ。ボルチモアから来たデモ隊がワシントンD.C.のホワイトハウスの前で女性への参政権を訴えている様子。

1913年ペンシルバニア・アヴェニューで女性の参政権を求めるパレードを見る人たち。

アメリカの女性参政権主導者・キャリー・チャップマン・キャットを中心に、国際女性同盟のメンバー。国際女性同盟とはすべての女性と少女が十分に平等に人権を追及することを基本理念とする団体。本拠地はジュネーブ。

1942年、カリフォルニア。「私はアメリカ人です」とプラカードを掲げる日系人の店。真珠湾攻撃の後、移民がアメリカ本土で自らの身を守るための苦肉の策だった。

テゥーリーレイク強制収容所の日本人の様子。第二次世界大戦に参戦したアメリカは、敵性国民である日本人移民を内陸に移動した。この収容所の収容数は最高で1万9千人で、1946年3月に閉鎖された。

1942年。強制収容所にて偽装網 (カモフラージュ)をつくる日系人。

カリフォルニア。強制収容所への移動に向けて、日本大使館にて荷物の確認を行う日系人たち。1942年、カリフォルニアにて。

1943年。マンザナー強制収容所で看護師をしていたアイコ・ハマグチ。マンザナー強制収容所は1942年にフランクリン・ルーズベルト大統領が発した大統領令により開設され、最大で10,046名の日系人を収容した。

知名度の高いカリフォルニア・マンザナー強制収容所の記念館にて。刻まれた日本人移民/日系人の名前。収容所では延べ135名が死亡し、そのうち15名が同所に埋葬され、残りは故郷の墓地に埋葬された。

マンザナー強制収容所にてバレーボールをする日本人移民/日系人の女性。収容所閉鎖後、建造物のほとんど全てが1940年代後半に売却・解体され、その後跡地として保存された。

マンザナー強制収容所の日本人移民/日系人家族、ヘンリー・J・ツルタニ夫妻とその息子、ブルース。彼らのバラックにて撮影。

アフリカ系アメリカ人公民権運動のリーダー、キング牧師。黒人に対する人種差別の解消を求めた。"I Have a Dream"で始まる演説は有名。1964年のノーベル平和賞受賞者。

ワシントンで20万人の白人・黒人が集まった大規模なデモ。黒人差別撤廃を訴えている。一列目左側はキング牧師。この行進には公民権運動家や芸能人など多くの著名人も参加した。

1963年8月にアフリカ系アメリカ人公民権運動のために集まったデモ隊を上空から撮影した様子。この集会においてキングは“I Have a Dream”を含む演説を行った。

1965年3月。キング牧師と休憩中に靴下を交換する牧師ラルフ・アバーナシー。

テネシー州にあるロレイン・モーテル306号室前。このモーテルのバルコニーでキング牧師がジェームズ・アール・レイに撃たれ暗殺された。満39歳没。

1968年にキング牧師暗殺から数日が経った後に作られたポスター。パリでの追悼を呼びかけている。キングの死後、アメリカでは「マーチン・ルーサー・キング通り」が様々な通りで作られた。

フレデリック・テイラー (Frederick Taylor：1856-1915）は、米国のエンジニアで、経営学者。科学的管理法の発案者で、労務管理理論、経営学のパイオニア。米国の産業社会に絶大な影響を与え、米国の生産性を飛躍的に上昇させた。

米国政府は科学技術に対する巨額な投資を行い、多くの新産業が誕生した。米国の物理学者ジョン・モークリー（John Mauchly：1907-1980）と電気工学者のプレス・エッカート（Pres Eckert：1919-1995）は、世界初の汎用電子デジタル計算機のENIACを設計。真空管1万8,000本、総重量30トン、消費電力は120キロワットだった。これを機に防空システムや戦闘機の誘導システムにコンピュータが採用されていった。

YouTube社の創業者たち。左から右にスティーブ・チェン（Steve Chen：1978年台湾生まれ）、チャド・ハーリー（Chad Hurley：1977年生）、ジョード・カリム（Jawed Karim：1979年生）。元CEOのチャド・ハーリーの岳父はジム・クラークで、シリコングラフィックスやネットスケープコミュニケーションズの創業者。ジョード・カリムの父親はバングラデシュ人で3Mの研究者、母親はミネソタ大学の生化学助教授。日本における2020年9月時点のYouTube月間利用者数は6,500万人超。

ケビン・シストロム（Kevin Systrom：1983年生）は、スタンフォード大学卒業後Googleに入社し、GmailやGoogle カレンダーの開発に従事。その後ミシェル・ クリーガー(Michel Krieger：1986年生)とInstagramを共同で設立した。

写真左の“ラリー”・ペイジ（Lawrence "Larry" Page：1973年生）は、スタンフォード大学計算機科学の博士課程在籍時に、同じ博士課程に在籍していたセルゲイ・ブリン（Sergey Brin：1973年生：写真右）と出会い、いわゆる検索結果を最適化する「ページランク」の論文を連名で発表後、Googleを共同で創業した。

マーク・ザッカーバーグ（Mark Zuckerberg：1984年生）は、Facebookの共同創業者兼会長兼CEO。ハーバード大学在籍中にソーシャル・ネットワーキング・サービスサイト「Facebook」を立ち上げた。2020年12月時点でのFacebookの月間利用者数は世界で27.4億人。

左から右へジョン・バーディーン（John Bardeen：1908-1991）、ウィリアム・ショックレー（William Shockley：1910-1989）、ウォルター・ブラッテン（Walter H. Brattain：1902-1987）の3人は、トランジスタを発明した。写真は1948年にベル研究所で撮影。ジョン・バーディーンは、トランジスタの発明と超電導理論の研究によって、ノーベル物理学賞を2度受賞した唯一の人物。

東側諸国のX世代は、1961年8月13日のベルリンの壁着工から28年後、1989年11月9日にベルリンの壁崩壊と資本主義への移行を経験した。東欧革命を象徴する出来事で、この事件を皮切りに東欧諸国では続々と共産党政府が倒された。翌1990年には東西ドイツの統一がなされた。

ジャック・キルビー（Jack Kilby：1923-2005）は、ロバート・ノイス（Robert Noyce：1927-1990）と並んでIC（集積回路）を発明した。キルビーは、テキサス・インスツルメンツ社勤務時代に電卓やサーマルプリンターの発明者としても知られる。2000年のノーベル物理学賞を受賞した。

フェアチャイルド社に設置されるICを発明したロバート・ノイスの石碑。ノイスは1957年にフェアチャイルドセミコンダクターを創業し、1968年にアンドルー・グローヴ（Andrew Grove：1936-2016）と共にインテルを共同で創業した。アップルを創業したスティーブ・ジョブズなどの起業家たちが師とあがめ、現在のシリコンバレーの発展の原点といわれる。ノイスの家系を遡ると、メイフラワー号で北米大陸に入植した重鎮。

Z世代の特徴に個性を尊重して多様性を認める傾向があり、またジェンダー問題や社会問題に対しても興味や関心が高いといわれる。幼少期から多様性のある社会で育ったことによる適応力の高さに加え、X世代以前の親に比べ、親が子供に与えるプレッシャーによる不適応性が下がったと見る研究者もいる。

Z世代の消費行動は、Y世代と大きく異なる。違いのひとつがシェアリングエコノミー（共有経済）に対する敷居の低さといわれ、また従来の客観的に分類された「ジャンル（Genre）」にかわり、「ノリ」「気合い」「フィーリング」などを表す「バイブス（vibes：vibrationの短縮系）」というとらえ方が一般化している点を挙げる学者もいる。

Y世代（ミレニアル世代）は、1981年以降に生まれ、2000年以降に成人を迎えた世代で、幼少期から青年期にIT革命を経験。育った時代背景はプレカリアート（precariat）。プレカリアートは、1990年代以後に急増した不安定な雇用・労働状況における非正規雇用者および失業者の総体の呼称で、日本のY世代は「就職氷河期世代」、韓国のY世代は「88万ウォン世代」と呼ばれる。ロシアのY世代は、ソ連崩壊に遭遇し、ロシア財政危機に巻き込まれたことから、反米・大国路線を支持する者が多いという。

Z世代の象徴的な存在で、Z世代の代弁者であるビリー・アイリッシュ（Billie Eilish：2001年生）。米国のシンガーソングライターで、2020年のグラミー賞で、主要4部門を含む合計5部門を受賞。主要部門の独占は39年ぶりで、女性として初、かつ史上最年少の記録だった。Z世代の音楽制作と音楽消費行動は、従来とはまったく異なる。

ジョセフ・ピューリッツァー（Joseph Pulitzer：1847-1911）は、新聞出版者、ジャーナリスト、元米国連邦下院議員。死後、遺志に基づいて、新聞出版業で成した財で、コロンビア大学にジャーナリズム学部創設のために200万ドルを寄付。うち50万ドルが米国の報道、文学、作曲の功績に対して授与される「ピュリッツァー賞」創設にあてられた。

GM（ゼネラルモーターズ）のアルフレッド・スローン（Alfred Sloan：1875-1966）は、製品・販売戦略とこれを管理する経営システムを作り上げ、米国が世界に君臨していく礎とした。スローンは、大量生産方式の洗練、利益率を上げる会計手法の導入、モデルチェンジなどのマーケティング手法などを導入し、GMを拡大させると同時に、多くの他の企業経営にも大きな影響を与えた。

生活の一部となっているスマートフォンが手元にないことに恐怖心を抱く携帯電話依存症を「ノモフォビア（nomophobia）」と呼ぶ。Z世代は生まれた時からスマートフォンが手元にあり、デバイスとデジタルメディアが利用できなくなることで、メンタルヘルスに異常をきたす症候群と考えられている。Z世代にとってのテクノロジーは原動力と同時に、解放と奴隷化の両面をそなえたパラドックス（paradox）となっている。

米国経済社会の発展は、専用の工作機械を開発し、互換性部品の規格を標準化させるなどのハード面での技術革新に立脚した大量生産に加え、工場や企業の管理技術と経営システムの開発というソフト面での技術革新が大きく寄与した。20世紀に入り、工場の規模が拡大し、自動化が加速したが、管理技術の基本は1910年以降変わっていない。最初のT型フォードの販売価格は850ドルで、従来の自動車の販売価格が2,000ドル程度だったことと比べ破格だった。

ヘンリー・フォード（Henry Ford：1863-1947）率いるフォード社は、大量生産方式を完成の域に高め、流れ作業による自動車組み立て方式の草分けとなった。成功の背景には米国ならではの特徴があり、当時の移民の多くは農村部の出身者で、工場労働の経験をもたない上、米国には欧州のような職人を養成する制度がなく、労働力が慢性的に不足していた。応じて、標準化された規格の部品を大量生産し、流れ作業で組み上げることが、職人の不足を補う事ができたといわれる。

ジェネレーションの語源はラテン語のgenerate（産む）とされ、女性が第1子を出産する平均年齢は国や時代によって異なるが、おおよそ25～30年を指す。米国ではマーケティング用語として、X世代（Generation X：1965-1980年生）、Y世代、ミレニアル世代（Generation Y：1981-1996年生）、Z世代（Generation Z：1997-2012年生）があり、日本ではバブル世代（1965-1980年生）、就職氷河期世代（1975-1982年生）、新人類（1961-1970年生）などがよく使われる。また5G通信のように、技術革新による技術や仕様の入れ替わりを指すこともある。

米国に到着した移民に病気の兆候がないかチェックする公衆衛生局の医師。1891年の移民法により、米国に入国するすべての移民は、公衆衛生局の医師による健康診断を受けることが義務付けられた。1910年当時、健康状態のチェックに「歯」の診断が重視されたといい、現在でも治療費が高額な米国の歯科受診率が70％と高く、歯のメンテナンスに対する国民の意識が高いのは、当時のなごりとの説もある。

2010年に完成したSloan School of Managementが入るMIT（マサチューセッツ工科大学）E62ビルは、LEEDゴールド認証を取得したビル。LEED（Leadership in Energy & Environmental Design）は、非営利団体USGBC（U.S. Green Building Council）が開発した建築や都市の環境性能評価システムで認証の審査を行う。

スタンフォード大のゲイツビル（Gates Computer Science Building）は、3,600万ドルの費用をかけて1996年に完成した。ビルの建設に600万ドルを寄付したマイクロソフトの創設者ビル・ゲイツにちなんで名付けられた。米国の大学はエンドウメント（endowment）投資を行う。主に卒業生や父兄などの寄付で築いた大学の巨額資産を投資のプロが運用して増やし、質の高い教授陣や施設群の確保、優秀な学生を支援する給付型奨学金の原資など、大学を持続的に発展させる目的に活用する。リターンが年率10％を超えるものもあり、全米での投資総額は50兆円規模と言われる。

19世紀後半から60年余りの間、欧州からの移民は、移民局が置かれたニューヨークのエリス島（Ellis Island）から米国に入国した。移民からは「希望の島（Island of Hope）」または「嘆きの島（Island of Tears）」と呼ばれ、入国の明暗を分けた場所。約1,200万人から1,700万人がエリス島を通過し、現在でも米国人の5人に2人がエリス島を通ってきた移民を祖先に持つと言われる。

1869年、大陸横断鉄道の完成を祝う労働者たち。西部から中部をカバーしていたユニオン・パシフィック鉄道（Union Pacific Railroad）と西部をカバーするセントラル・パシフィック鉄道（Central Pacific Railroad）がユタ州でつながり、大陸横断鉄道が完成した。

ソフトウェア・デザイナーのジャック・ドーシー（Jack Dorsey：1976年生）は、エヴァン・ウィリアムズ（Evan Williams：1972年生）らと共にTwitterを創業。同社のCEOを務めている。