感染症 パンデミック の歴史

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感染症パンデミックの歴史

感染症とは、環境中(大気、水、土壌、動物(人も含む)などに存在する病原性の微生物が、人の体内に侵入することで引き起こす疾患です。私たちの回りには、目に見えない多くの微生物(細菌、ウイルス、真菌(カビ、酵母など)が存在しています。人類は紀元前から、さまざまな感染症と戦ってきており、原因も治療も十分に確立されていなかった時代には、感染症のパンデミックは歴史を変えるほどの影響を及ぼしてきました。

Category : 歴史

Date : 2022.01.20

人類が唯一撲滅できた感染症、天然痘

天然痘は人類が撲滅できた唯一の感染症。1980年、WHOは天然痘根絶宣言を行いました。人類が天然痘と戦った歴史は長く、数万年前にアフリカで発生してから、18世紀末にヨーロッパで毎年20~60万人、20世紀初頭には3~5億人を死に追いやりました。感染した子どもたちの80%が、亡くなったといわれています。そして、大航海時代には、ヨーロッパからカリブ海諸島やラテンアメリカにもたらされ、アステカ文明・インカ文明が滅びた最大の要因とされているほどの猛威をふるいました。

”暗黒時代”を招いたペスト

リンパ線に腫れものができ(時にはリンゴほどの大きさに)、黒い斑点が皮膚に現れ、短ければ一日、長くて数日のうちに多くの人が死に至ることから、別名「黒死病」と呼ばれたペスト。
14世紀のヨーロッパは農業生産性が向上し、人口が拡大。街に人が集中しており、あっという間に感染爆発を引き起こし、当時の人口の半分が死亡したといわれています。感染を防ぐ対策や治療法もなく、患者に触れたり、同じ空気を吸うだけで伝染すると考えられていたため、家族も治療を放棄。医師や聖職者たちは次々と感染し犠牲になりました。

史上初のインフルエンザ・パンデミック、スペインかぜ

スペインかぜ(H1N1新型インフルエンザウイルス)は、1918~1920年にかけて流行。1918年、米国カンザス州の陸軍基地で発生したとされ、米軍の欧州戦投入によりヨーロッパ全土に拡大。その後、世界的に広まり、当時の世界人口約18億人のうち5億人が感染、4000万人以上が死亡したといわれています。米国では、2021年9月29日、新型コロナウイルスによる死者が69万3,000人に達し、スペインかぜの死者数を上回ったとされた。

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