Eternal Light ステンドグラスの世界

SPECIAL FEATURE

ステンドグラスの世界

色付けされた(stained)ガラス(glass)と硬材で制作されるステンドグラスは、千年以上にわたり教会などの宗教建造物の窓に、ほぼ独占的に適用され、文盲の大衆に聖書の物語を説明するために使用されたとされる。現代のステンドグラスアーティストの作品には、立体的な構造や彫刻も含まれる。
教会のステンドグラスの制作者は、窓という建造物の構成物であるため、デザインを考案する芸術スキルに加え、風雨に耐え、建造物の強度を確保して組み上げるエンジニアリング・スキルの両方を満たす能力が求められる。戦争などで破壊された物を除き、現在でも中世後期以降に制作されたステンドグラスの多くが、無傷のまま西欧などに残っており、中世の絵画芸術の形態を見ることができる。
絵画や紙に印刷された書籍などは、光が反射することで、見たり読むことができるが、ステンドグラスやテレビの画面は、裏側から光があたることで、コンテンツを見ることができる。前者を「反射コンテンツ」、後者は「透過コンテンツ」と呼ばれる。
一般にコンテンツの色を表現する場合、反射コンテンツは印刷を前提とした「CMYKカラーモデル」、透過コンテンツは「RGBカラーモデル」が利用される。美術家や美術関係者は、反射、透過を問わず、色相(Hue)、明度(Lightness/Value)、彩度(Saturation)の3種類の値を利用した「色立体(color solid)」で表現することが有用とされる。

Category : 歴史

Date : 2021.01.27

歴史とデザイン

ステンドグラスの起源は諸説あるが、紀元前15世紀頃の古代の地中海東岸に位置したフェニキア(Phoenicia)にさかのぼる。エジプト人とローマ人はガラス製造にたけていたといわれ、大英博物館には、透過光に対して赤紫に輝くローマのリュクルゴスの杯(Lycurgus Cup)と、カメオガラスのポートランドの壺(cameo glass Portland vase)がある。
フェニキア人は、紀元前12世紀頃から海上交易活動を通じて、北アフリカからイベリア半島まで、アルファベット文字などの古代文明を地中海世界全域に伝え、ステンドグラスの製造技術も拡がったとされる。ガラスの歴史は古く、紀元前4000年以前の古代メソポタミア(Mesopotamia)で作られたガラスビーズ(beads)が起源とする説が有力。

イノベーションと創造

ステンドグラスの材料は、要約すると、砂とソーダ灰(Soda ash)と熱。これにさまざまな金属を加えて着色する。小さなガラス片がパターンや絵を形成するように配置され、硬いフレームで固定する。
ステンドグラスの重量は、1平米(1メートル×1メートル)あたり12-15kg。 同じ大きさの6mm厚のガラス板とほぼ同程度。デザインを分割し、複数のガラスパネルに分けて制作・施工する。
現在では、窓ガラスの耐風圧設計値や、太陽の直射日光による熱膨張による「熱割れ」を防止する熱応力の強度計算などが法律で義務付けられているが、中世の教会建築時に、すでにステンドグラスをはめ込んだ窓枠の強度を、使用環境の条件を考慮して設計されていた。

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