SPECIAL FEATURE

創造の聖地 テート美術館
‐ セレンディピティが導く喚起力 ‐

18世紀後半から19世紀にかけて、漸進的に進行したイギリスの産業革命は、大規模な社会構造や労働条件の革新的な変化をもたらした。時を同じくして、1897年、ナショナルギャラリーの分館としてテート美術館が開館。現在、テート・ブリテン、テート・モダン、テート・リバプール、テート・セント・アイヴスの4館で構成され、イギリス有数の美術館として知られる。
16世紀から現在まで、7万点を超える所蔵美術品からは、並外れた質の深さが伺え、時代が移り変わるにつれて、新しい価値観や意識が生まれ、それに応じて芸術が変化していく様子が直感的に理解できる。テートの所蔵美術品は、観客や批評家にとどまらず、芸術家たちにもに影響を与え、時代全体の新たな美術の潮流を生みだした。

Category : 歴史

Date : 2024.03.18

参考文献

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多様な解釈と想像を呼び起こす

テート美術館を評した有名な芸術家の一人に、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(Joseph Mallord William Turner)が挙げられる。19世紀のイギリス・ロマン主義を代表する画家で、自然や光の効果を独自のスタイルで表現し、その作品は当時の美術界に革命的な影響を与えた。
風景画や海洋画は特に有名で、新しい美術の方向性を切り開いた先駆者として評価され、テートコレクションの中心的な位置を占める。J.M.W. ターナーは、テートの前身であるナショナル・ギャラリーに自身の作品を寄贈し、その後、テートが彼の芸術遺産を保存・展示。J.M.W. ターナーの名を冠した「ターナー賞」が40周年を迎え、2024年はテート・ブリテンで開催される。

ラファエル前派兄弟団とパンク

1848年、イギリスで美術家グループ「ラファエル前派兄弟団」が結成された。プレラファエライト運動の中心メンバーだったウィリアム・ホルマン・ハント(William Holman Hunt)、ジョン・エヴァレット・ミレイ(John Everett Millais)、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ(Dante Gabriel Rossetti)たちが、ルネサンス期の芸術家ラファエロに対するリスペクトを込めて命名。
一方、イギリスが世界をリードしたパンク(punk)は1970年代の音楽と文化の運動で、「ラファエル前派兄弟団」とは異なる時代や文化背景ながら、既存の権威や伝統に反抗する精神を持って、新しいアプローチやスタイルを追求し、芸術を再定義。その後の芸術や文化に多大な影響を与えた共通点が伺える。
テート美術館には「ラファエル前派兄弟団」の代表的な作品に加え、エドワード・バーン=ジョーンズ(Sir Edward Coley Burne-Jones)、ジョン・コンスタブル(John Constable)、ジョン・シンガー・サージェント(John Singer Sargent)の作品が所蔵され、観るものに絶えずインスピレーションを与え続けている。

芸術家の創造力は予定調和を嫌う

テート美術館は、20世紀の芸術界で重要な役割を果たした著名な芸術家の作品を多数所蔵する。なかでもキュビズムやシュルレアリスムの先駆者パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)、シュルレアリスムの先駆者サルバドール・ダリ(Salvador Dalí)、ネオプラスチシズムやデ・ステイル運動の先駆者ピート・モンドリアン(Piet Mondrian)、ポップアートの先駆者ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)など、その作品は時代を超えて芸術史において重要な位置を占める。
彼らは革新的なアプローチや技法を用いており、ピカソは形や構造の解体と再構築に焦点を当て、ダリは夢や無意識の世界を探求し、モンドリアンは抽象的な形や色彩のバランスに注目し、リキテンスタインは大衆文化や消費社会をテーマに扱う。先駆的な役割を果たす芸術家は、常に新しいアイデアや視点を提示し、従来の概念や常識に挑戦する。時には問題提起や議論を促進し、作品をとおして新しい視覚や感覚の体験を提供。テートはこれらの作品を所蔵・展示することで、文化や社会の発展に貢献する。

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