SPECIAL FEATURE

世界映え紀行
‐感動の記憶を鮮明に記録する旅‐

日本修学旅行協会が2018年に実施した高等学校の修学旅行に関する調査では、海外が13.7%、国内が84%、実施せずが2.3%。修学旅行で重点を置いた学習や体験では、「歴史学習」、「平和学習」、「スポーツ体験」が上位で、全体の63.3%を占めた。2010年の同調査で上位だった「博物館や美術館の見学」は大きく順位を下げ、「いなか暮らし体験」、「職場訪問・職場体験」、「伝統文化・伝統芸能や祭り体験」など、体験学習に重点を置いて教育旅行が実施されている。
日本政府観光局の推計値によると、2023年の日本人出国者数は962万4,100人で、2022年の277万人から約3.5倍に増加。日経の調査では、2024年に「お金をかけたいもの」1位が旅行(26.9%)だった。市場規模が約3兆円といわれる日本のウェディング市場では、ゼクシィ調査によると、海外挙式を検討したカップルの割合は28.6%におよび、実施したカップルの割合は約7.4%と増加傾向。
文化や歴史の探求、食や料理の探求、買い物、自己成長、自然の美しさの鑑賞、リフレッシュとリラックス、家族や友人との絆を深める機会など、旅行の目的は多岐にわたるが、世界の美しい地を訪れる喜びと新たな体験から得られる「感動の記憶」は、多くの人を魅了し続けている。

パリの魅力と新体験

2023年、日本のインバウンド訪日外国人数は2,500万人を超え活況を呈するが、2019年にフランスを訪れた観光客数は8,800万人を超え、日本の約3.5倍。2021年はスペインに抜かれたものの、フランスは30年間観光客数世界一の記録を誇る。
パリにはルーブル美術館、オルセー美術館、ヴェルサイユ宮殿、エッフェル塔など、世界的に有名な美術館や歴史的建造物、美しい街並みなどが豊富にあり、文化的・歴史的な観光名所は、世界中から多くの観光客を引き寄せる。5年前の火災で壊滅的な被害を受けたノートルダム大聖堂は2024年末に再開予定だ。
フランス料理、パン、ワインは高い評価を受け、世界中からグルメ旅行者が訪れ、カンヌ国際映画祭やツール・ド・フランスなどの国際イベントが目白押し。2024年7月26日から8月11日まで、パリ2024夏季オリンピック開催。
フランスはヨーロッパの中心に位置し、主要都市の交通インフラが整備されている。パリ市の面積は約105平方キロメートルと、東京23区の6分の1程度だが、パリ市内には3つの国際空港があり、鉄道などの交通インフラが整備されていて、交通の利便性が高い。
ジュラ紀の名前の由来となったジュラ山脈やピレネー山脈をはじめ、アルプス・ヒマラヤ造山帯に属す山岳地帯には多くのスキー場がある。スキー場合計入場者数はアメリカに次いで世界第2位の5,319万人(2019年)と、スキー観光の規模も非常に大きい。

南方憧憬とハワイ・ティキ体験

19世紀後半から20世紀初頭にかけて、「南方憧憬」は日本の文学や美術で幅広く描かれた。南方に対する憧れやロマンを表現するテーマや意識を指し、当時の日本人にとって、南方地域は未知の世界で、エキゾチックで神秘的な魅力に溢れていた。日本の近代化が進む中で、西洋文化や産業社会の影響を受けた日本社会で、自然や原始的な文化へのロマンを求める一種の反動ととらえられ、西洋文化の導入と同時に、自国の伝統や自然環境への再評価が起こった。
1964年、日本政府は「外国為替及び外国貿易法」の規制を緩和し、一定の条件下で個人が海外旅行を行うことが可能となった。応じるかのように、テレビ番組「兼高かおるの世界の旅(1959年)」、テレビCM「トリスを飲んでハワイへ行こう!(1961年)」、日本航空協賛のテレビ番組「アップダウンクイズ(1963年)」の賞品が「10問正解して、夢のハワイへ行きましょう!」と、テレビメディアがハワイ旅行を掻き立てた。
ワイキキビーチやダイアモンドヘッドなど、美しい海岸線や青い空、白い砂浜、壮大な火山のパノラマビュー、珊瑚礁や多彩な海洋生物、ポリネシア文化や伝統的な舞踊、工芸品などに触れる貴重な体験は、多くの日本人観光客を魅了する。ディズニーランドのアトラクション「魅惑のチキ(Tiki)ルーム」は、突然のスコール後、ハワイの鳥たちが繰り広げる魅惑のショー体験を提供し、コオリナGCではアジア人ゴルファーが60%を占め、映画「フラガール(2006年)」のヒットも追い風に、日本のフラダンス人口は、100万人以上で女性が99%と言われ、幅広い年齢層がハワイの伝統的な舞踊フラ競技に参加する。

テンプレート化された定番旅行

海外旅行には、言語や文化の違いに加え、治安や健康面、法律や習慣の違いに関するリスクも存在するため、リスクを最小限に抑えるために、テンプレート化された定番旅行が、旅行者にとって安心感や信頼性を提供する。障害者や高齢者などの移動やコミュニケーションをサポートする「アクセシブル・ツーリズム」では、たとえばニュージーランドは世界屈指のバリアフリー先進国として知られ、日本の旅行会社でもバリアフリーに特化したツアーが企画されている。
定番の旅行ルートには、中世ドイツの建造物をめぐるロマンチック街道や、マチュピチュやナスカとパルパの地上絵などの世界遺産が含まれるインカの道など、古代遺跡や歴史的な建造物、伝統的な行事や祭りなどが含まれ、現地の文化や歴史に触れる機会がスケジューリングされ、交通手段や宿泊施設などのインフラが整備されているため、旅行者は安心して感動体験が得られる。
また、漫画やアニメ、小説、ドラマなどの作品の舞台となった場所や、作品に登場する人物に縁の深い場所をファンが訪れる「聖地巡礼」や「推し活」の市場規模は、7,000億円を突破し、新型コロナ禍前を上まる莫大な市場規模になりつつある。アニメを活用した観光地域づくり(アニメツーリズム)は、観光誘客の武器として国内外を問わず注目されている。

インスタ映え聖地巡礼

インスタグラムに旅行の写真を投稿するユーザーは非常に多い。インスタグラムを通じて旅行の経験を記録し、思い出を他の人と共有することで、同じ場所やイベントに興味を持つ人と交流する機会を得ることもできる。
1972年、ユネスコで、世界遺産条約(世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約)が採択され、日本は1992年にこの条約を締結。2024年1月現在、195か国が締結し、文化遺産933件、自然遺産227件、複合遺産39件を含む全1,199件の世界遺産(World Heritage)が登録されている。
人気の高いユネスコ世界遺産145カ所について、Forbes誌が行ったインスタグラムでのタグ付け回数を分析したランキングでは、1位:ローマ歴史地区(イタリア)、2位:リオデジャネイロ(ブラジル)、3位:ベネチアとその潟(イタリア)、4位:キエフ(ウクライナ)、5位:フィレンツェ歴史地区(イタリア)、6位:プラハ歴史地区(チェコ)、7位:ブダペスト(ハンガリー)、8位:ブラジリア(ブラジル)、9位:サンクトペテルブルク歴史地区(ロシア)、10位:キト市街(エクアドル)と、上位10カ所すべてが文化遺産が占め、歴史的建造物や絵画・彫刻などがハイライト。
自然遺産では、米国のグランド・キャニオン、イエローストーン、ヨセミテなどの国立公園、カナディアン・ロッキー山脈自然公園群、スイス・アルプスのユングフラウ・アレッチュなどがトップ30入りした。

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